バーコードファイターが復刊

小学生向けマンガ界の巨人、コロコロコミック。そのなかでも大きな比重を占める、ホビーマンガというジャンルがある。
ゲーマーに注目する発想の原点といえる『ゲームセンターあらし』。
模型離れが進む時代にミニ四駆ブームを生んだ『ダッシュ!四駆郎』や『爆走兄弟レッツ&ゴー!』。
トレーディングカードゲームとしては後発企画でありながら、タイアップ企画とゲーム性で差を埋めた『デュエルマスターズ』。
トイからスポーツまで、そのジャンルは枚挙に暇がない。

そんな数あるホビーマンガの中でも、際立った個性と根強い人気を持つ作品、それがバーコードファイターだ。
商品のバーコードを数値に変換して遊ぶゲーム機、バーコードバトラーとのタイアップとして書かれた同作品。
ゲームをこの上なく拡大解釈した妄想設定をベースに、ロボット好き垂涎のメカが多数登場。
重きはバーコードを探すことにあり、ゲームそのものはボタンを押すだけというバーコードバトラーの仕様を拡げに拡げ、自分がデザインしたロボットに搭乗して戦うという、大型筐体によるバーチャルリアリティー体感ゲームとしてしまう大胆さ。
連載中期から後期にはコロコロコミック読者層を置き去りにするキャラ設定を乱発し、果ては性倒錯のキャラまでが登場。
最終的にはバーコードバトラーにはまったく関係ない領域まで踏み込み、コロコロコミックとは思えないアングルや衣装によって、セクシャルな味わいを発揮しまくった異色作である。

作者は「その道」で有名な小野敏洋先生。
上連雀三平」名義では、レズやらロリやら、とにかく濃い世界を描きまくっている。

そんな作者の潜在的な洗脳要素がたっぷりと詰め込まれた作品であるからして、掲載誌における浮きっぷりも、なんら不思議のないことなのだ。
この作品のせいで道を踏み外してしまった少年も、絶対いる。

naochangはバーコードファイター連載時、バリバリのコロコロ読者であった。
バーコードバトラーを所持していた上、すでにマニアックさを見分ける目を持っていたこともあり、同作品には大いにハマったのだ。
その証拠として、今でも直筆サイン色紙を持っているぞ。小野先生の丁寧な性格がうかがえ、署名つきだ!

最終巻の5巻はひっそりと発売され、現在では購入が極めて難しい状況。
naochangは全巻を所持していたはずなのだが、探してみても3巻までしか見つからない。
ヘンタイ的トラウママンガになりうるコロコロ掲載作品。これは買いだ!気になったやつは手に入れろ!