中島らも、逝去

死ぬには早すぎる、なんて言葉はアホらしい。
52歳なんてまだまだ若い、というのは確かでも、中島らもという人は実績を残しすぎた人間だから。
どちらかと言えば、人間、死ぬときは死ぬんだな、といった具合であって。

中島らもが"オオアサ"で捕まったとき、誰も驚きはしなかった。
だって、中島らもだもんなあ。誰しも、そう思ったはずだ。

酔って階段から転落して死去、というのも、どことなく中島らもらしいとも言えそうな気はする。
しかし、そう感じられないのは、この経験が作品のネタ元とはならないからだ。

中島らもが持つ、ある種のデカダンスぶりは最後まで続いたことになるが、作品に昇華させられないことをしちゃいけないよ。

ひょっこり生き返って、自分が死んだことを著して、今後も酒をあおり続けるくらいじゃないと、中島らもじゃないよ。

なんと悲しいことだ。合掌。