タイガー&ドラゴン

厩火事

噺の使い方としてマッチしていたかどうかは別に、なかなかよかった。
同じサゲの言葉を使うにしては説得力が足りないのだよね。
厩火事の亭主の横暴の中に潜んだ遠回りの愛情にはピッタリ重なるんだけど、これまでは構造なり登場人物の関係だけ借りてサゲをかえちゃうパターンだったことを踏まえ、わざと逆を行ったのかな。
だけども、逆さ落ちっぽさが入っている物語自体の押さえ方が好感触。だから、いい感じよ。
噺家じゃないからって、寄席芸人なら厩火事くらい知ってるだろ、とか、そんな野暮なツッコミからは目を逸らしつつ。

そういや、淡島は上方落語が嫌いな割に、近鉄のキャップだよね。
これ、演出の狙いに載せられてる?

次は明烏か。
廓噺が入るんじゃないかという読みは当たっている感じだね。使いやすそうだもんな。