タイガー&ドラゴン

タイガー&ドラゴン』の二話についての話。書くと書いていた手前、一応は書く。
ちょっとばかし、尺足らずの印象。一話は拡張された時間を上手いこと使ってまとめられていたもので、物足りなさを感じた部分もあるのかもしれない。
饅頭こわいのサゲを生かしてのアレンジは面白く、インパクトもある。
「今度はお茶がこわい」をフリに持っていってすかした上で、子どもを最後に持ってくるのはベタだけど、そこがむしろいい。
ただ噺の構造そのものは、改悪にあたる部分もあるか。
饅頭がこわいという自分自身が当事者且つ仕掛け人であることと、翻弄される周りの滑稽さの差異が噺の骨組みであることを考えるに、虎児が第三者の仕掛け人として動くことが中心となった途端に、サゲのあつかましさがスポイルされてしまうのであって。
しかしながら、全体的にはいい感じ。
演出に関しては、どん兵衛師匠が客席に目線を振ったところから時代劇パートに入る演出がいい。見せ方に慣れたのかな。
でも、マクラが始まった途端に、饅頭こわいだな、とはならないよなあ。
どん兵衛師匠の十八番なのかもしれんけど。
オレ、もっと素直に強情灸かと思ったよ。
そして、そもそもな話だが、二話を見る限りは西田敏行よりも阿部サダヲのが噺家としてアリだと思えちゃうオレは、間違ってる?